

不貞行為なしの慰謝料請求が認められるのか知りたいと悩んでいませんか?
肉体関係はないはずなのに、慰謝料を請求されたら驚きますよね。
不貞行為(不倫)とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことをいいます。
しかし、肉体関係がない場合でも夫婦関係に悪影響を与えることがあり、この場合には慰謝料請求が認められることがあります。
例えば、以下の6つのケースでは慰謝料請求が認められやすくなります。
ケース2:頻繁に会っていた
ケース3:高額なプレゼントを渡していた
ケース4:ホテルに出入りしていた
ケース5:キスやハグをしていた
ケース6:結婚を前提に交際していた
そのため、これらのケースにあたる場合、適切に対処していくことが重要になります。
実は、肉体関係がないから請求に応じる必要はないと考え、請求を無視してしまう方が少なくありません。
慰謝料請求を無視すると、相場よりも高い金額が認められる可能性が高くなってしまいます。
不測の事態を避けるためにも、この記事をとおして不貞行為なしの慰謝料請求に対する適切な対処法を知っていただければと思います。
今回は、不貞行為なしの慰謝料請求が認められるのかを説明した上で、慰謝料相場や具体的な対処法について解説していきます。
具体的には、以下の流れで解説していきます。

この記事を読めば、不貞行為なしの慰謝料請求についてよくわかるはずです。
目次
1章 不貞行為なしでも慰謝料請求されることがある
不貞行為とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことをいい、肉体関係がなければ不貞行為にはあたりません。
しかし、異性との付き合いが常識の範囲を超えている場合、夫婦関係に悪影響を与えることがあります。
例えば、単に食事をするだけにとどまらず、何度もホテルに出入りすることや結婚を前提に交際していた場合等は、過度な異性との付き合いといえるでしょう。

このように度を越えた付き合いは、夫婦関係を破綻させ配偶者に多大な精神的苦痛を与えるおそれがあります。
そのため、不貞行為なしの場合でも慰謝料請求されることがあるのです。
2章 不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケース6つ
肉体関係がなくても、過度な異性との付き合いがある場合には慰謝料請求が認められやすくなります。
不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケースは以下の6つです。
ケース2:頻繁に会っていた
ケース3:高額なプレゼントを渡していた
ケース4:ホテルに出入りしていた
ケース5:キスやハグをしていた
ケース6:結婚を前提に交際していた

それでは、各ケースについて順番に説明していきます。
2-1 ケース1:SNS上で親密なやり取りをしていた
不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケース1つ目は、SNS上で親密なやり取りをしていた場合です。
単にSNSでやり取りしていただけでは、肉体関係がないため不貞行為があったというのは難しいでしょう。
しかし、常識を超えたやり取りの場合、例えば肉体関係にあることを匂わせるような親密なやり取りがある場合には、不貞行為があったと判断されるおそれがあります。
SNSが不倫の証拠になるかについては、以下の記事で詳しく解説しています。
2-2 ケース2:頻繁に会っていた
不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケース2つ目は、頻繁に会っていた場合です。
人と会うことは普通のことなので、頻繁に会っていたというだけでは不貞行為があったとはいえません。
しかし、会っていた場所や時間帯、2人の関係性等から不貞行為があったと判断されるおそれがあります。
例えば、異性と会っていた場所がホテルである場合や、泊りがけでの密会等の場合には不貞行為があったと疑われてしまうでしょう。
2-3 ケース3:高額なプレゼントを渡していた
不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケース3つ目は、高額なプレゼントを渡していた場合です。
友人間でのプレゼントは当たり前の行為であり、たとえ相手が異性であってもそれだけで不貞行為があったというのは難しいでしょう。
しかし、プレゼントの回数や金額等から、不貞行為があったと判断されるおそれがあります。
例えば、数十万円もするカバンを何個もプレゼントすることは、友人間でも普通しないことであり、慰謝料請求が認められる可能性があります。
また、プレゼント等によって不倫相手が経済的利益を受けていることは、慰謝料の増額要素にもなることがあります。
2-4 ケース4:ホテルに出入りしていた
不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケース3つ目は、ホテルに出入りしていた場合です。
なぜなら、男女が二人きりでホテルに出入りしている場合、肉体関係がなかったと言い逃れすることは難しいためです。
この場合、たとえ肉体関係がなかったとしても、不貞行為がある慰謝料請求として請求が認められるおそれがあります。
ホテルの出入りに近い家の出入りが不倫にあたるのかは、以下の記事で詳しく解説しています。
2-5 ケース5:キスやハグをしていた
不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケース5つ目は、キスやハグをしていた場合です。
キスやハグは、不貞行為でいうところの肉体関係にはあたりません。
しかし、キス等により配偶者が精神的苦痛を受けることがあり、これを理由として慰謝料請求が認められることがあります。
キスが不貞行為にあたるのかは、以下の記事で詳しく解説しています。
2-6 ケース6:結婚を前提に交際していた
不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケース6つ目は、結婚を前提に交際していた場合です。
この場合、交際自体の悪質性が高くなり、たとえ肉体関係がなくても慰謝料請求が認められやすくなります。
例えば、結婚の準備として相手の両親に挨拶していた場合などは、結婚を前提に交際していたと判断されるおそれがあります。
3章 不貞行為なしの請求における慰謝料相場
「不貞行為なし」の慰謝料相場は、0~50万円程度とされています。
他方で、「不貞行為あり」の慰謝料相場は、10万~300万円程度とされています。
このような違いが生じるのは、肉体関係がないために与える精神的苦痛が小さくなると考えられているためです。
具体的な慰謝料金額は、例えば以下の6つの事情を考慮して判断されます。
・婚姻期間
・不倫期間
・不倫回数
・反省の有無
・子どもの有無
4章 不貞行為なしでも慰謝料請求が認められた裁判例2つ
不貞行為なしでも慰謝料請求が認められた裁判例は以下の2つです。
裁判例2:SNS上の親密なやり取りとハグがあった事案
それでは、各裁判例について順番に解説していきます。
4-1 裁判例1:結婚を前提に付き合いキスをしていた事案
原告は、被告から離婚の要求を受け、被告に対し慰謝料300万円を請求した事案について、
裁判所は、肉体関係はないものの、被告が原告に離婚の要求をし、さらにキスもしていたことから、婚姻関係を破綻させた原因の一端は被告にあるとして、慰謝料は250万円が妥当と判断しています。
判例は以下のように説明しています。
「被告は、Aとの間で、婚姻を約束して交際し、Aに対し、原告との別居及び離婚を要求し、キスをしたことが認められ、これらの事実は、少なくとも、Aの離婚原因となる民法770条1項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」の発生に加担したものということができ、原告に対する不法行為を構成するというべきである。」
「性的肉体的交渉自体が存在したとは断定できないこと…未だ離婚に至っていないこと、一方で…被告に積極性があると認めるに足りることを考慮して、慰謝料としては、250万円の限度で認めるのが相当である。」
4-2 裁判例2:SNS上の親密なやり取りとハグがあった事案
原告が、原告の配偶者と被告がSNS上で過激なやり取りをしていたことから、被告に対し慰謝料550万円を請求した事案について、
裁判所は、SNS上に性交渉を直接窺わせるものはないが、「大好き」「一緒に寝たい」といったやり取りがあることに加え、ハグをしていた写真があったことから不貞行為を認め、慰謝料は90万円が妥当と判断しています。
判例は以下のように説明しています。
「被告とAのラインでのやり取りは、単に妄想で下ネタのやり取りをしていたにしては詳細かつ具体的であり、実体験に裏付けられていると考えられる内容も多く、現実の出来事に対応したと思われる流れとなっている。」
「また、○○町で撮影された写真についても、職場の同僚が相手の相談に乗り、慰めていた様子には到底見えず、恋愛関係にある男女の所作としか見えず、この点についての被告の弁解も信用できない。」
「以上からすれば、被告とAには複数回性交渉があったことが認められ、これはAと婚姻している原告に対する不貞となり、不法行為を構成する。…被告とAの不貞関係について、原告の苦痛等を慰謝するには90万円の慰謝料が相当であ」る。
5章 不貞行為なしで慰謝料請求された場合の対処法3つ
不貞行為なしの場合、慰謝料は低くなりやすいため適切に対処していくことが求められます。
不貞行為なしで慰謝料請求された場合の対処法は以下の3つです。
対処法2:慰謝料の減額交渉をする
対処法3:弁護士に相談する

それでは、各対処法について順番に解説していきます。
5-1 対処法1:請求内容を確認する
不貞行為なしで慰謝料請求された場合の対処法1つ目は、請求内容を確認することです。
なぜなら、請求の内容を確認しなければ対応の方針が検討できないためです。
慰謝料請求書の具体的な確認事項は以下の4つです。
確認事項2:慰謝料の金額と相場
確認事項3:慰謝料の支払・回答期限
確認事項4:時効が完成しているか
とくに、不貞行為がある場合とそうでない場合とでは、交渉の方法も大きく変わってきます。
例えば、不貞行為がないのに「●●との不貞関係を継続しています」との記載があった場合、不貞行為を明確に否定しつつ減額交渉の準備をすることになるでしょう。
そのため、不貞行為なしで慰謝料請求された場合、まずは請求内容をよく確認しましょう。
慰謝料請求書の確認事項については、以下の記事で詳しく解説しています。
5-2 対処法2:慰謝料の減額交渉をする
不貞行為なしで慰謝料請求された場合の対処法2つ目は、慰謝料の減額交渉をすることです。
なぜなら、実際の請求金額は相場よりも高い金額が設定されやすく、適正な金額とはいえないことが多いためです。
とくに、不貞行為がない場合、慰謝料の相場は通常の不貞行為よりも低くなりやすいため、減額交渉の必要性がより高まります。
例えば、相場が100万円程度の事案でも請求金額は300万円とされることもあり、適正な金額になるよう減額交渉していくことが重要です。
そのため、慰謝料の金額が高いと感じたら、減額交渉をするといいでしょう。
5-3 対処法3:弁護士に相談する
不貞行為なしで慰謝料請求された場合の対処法3つ目は、弁護士に相談することです。
慰謝料の減額交渉は、弁護士なしですることもできます。
しかし、当事者同士での交渉は感情的になりやすく円滑に進まないこともあります。
また、どの事実が有利に働くのか、どのタイミングで有利な事実を使うべきかといった判断は専門的な知識がなければ難しい部分もあります。
そのため、不貞行為なしで慰謝料請求されたら、弁護士に相談することが望ましいです。
6章 不貞行為なしの慰謝料請求でよくある質問2つ
Q1 任意に慰謝料を支払っても返してもらえる?
A. 一度支払った慰謝料を返してもらうのは難しいです。
なぜなら、任意に支払った場合、支払いの合意があったと判断されやすいためです。しかし、支払った金額が高額に過ぎる場合や、脅されてやむを得ず支払った場合等には、例外的に返してもらえることがあります。
Q2 渡した現金や品は返してもらえる?
A.渡した現金や品を返してもらうのは難しいです。
なぜなら、不貞関係に近い交際である以上、この関係を維持するために渡した物の返還を請求する権利はないためです。しかし、相手側により大きな不法の原因がある場合、例えば美人局の場合等には返してもらえる可能性があります。
7章 慰謝料の減額交渉はリバティ・ベル法律事務所にお任せ
慰謝料の減額交渉については、是非、リバティ・ベル法律事務所にお任せください。
慰謝料の減額交渉については、交渉力の格差が減額金額に大きく影響してきます。
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8章 まとめ
今回は、不貞行為なしの慰謝料請求が認められるのかを説明した上で、慰謝料相場や具体的な対処法について解説しました。
この記事の要点を簡単にまとめると、以下の通りです。
・不貞行為とは配偶者以外の異性と肉体関係を持つことをいい、肉体関係がなければ不貞行為にはあたりませんが、異性との付き合いが常識の範囲を超えている場合、慰謝料請求が認められることがあります。
・不貞行為なしでも慰謝料が認められやすいケースは以下の6つです。
ケース1:SNS上で親密なやり取りをしていた
ケース2:頻繁に会っていた
ケース3:高額なプレゼントを渡していた
ケース4:ホテルに出入りしていた
ケース5:キスやハグをしていた
ケース6:結婚を前提に交際していた
・「不貞行為なし」の慰謝料相場は、10万~100万円程度とされています。
・不貞行為なしで慰謝料請求された場合の対処法3つ
対処法1:請求内容を確認する
対処法2:慰謝料の減額交渉をする
対処法3:弁護士に相談する
・不貞行為なしの慰謝料請求でよくある質問は以下の2つです。
質問1:一度支払った慰謝料を返してもらうのは難しいですが、支払った金額が高額に過ぎる場合や、脅されてやむを得ず支払った場合等には、例外的に返してもらえることがあります。
質問2:渡した現金や品を返してもらうのは難しいですが、相手側により大きな不法の原因がある場合には返してもらえる可能性があります。
この記事が、不貞行為なしの慰謝料請求について知りたいと悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。










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