離婚したら家具や家電がどうなるのか知りたいと悩んでいませんか?
大切な家具や家電が離婚後に使えないと困ってしまいますよね。
離婚すると、家具や家電は夫婦の共有財産として財産分与の対象となります。
家具や家電は、双方が納得できる形で分けられるのが理想です。そのために様々な分け方が存在し、現金化して分ける方法や一方に取得させて代償金を支払う方法などがあります。
しかし、家具や家電の中には経済的価値が高くないものも存在し、全てが財産分与の中で分けられるとは限りません。
それだけでなく、独身時代から持っていた物については、そもそも財産分与の対象にならないこともあります。
離婚において家具や家電を上手く分けるには、具体的な分け方だけでなく、どの家具や家電が対象となるのか知っておかなければいけないのです。
それにもかかわらず、実際は自分の物だと判断して勝手に持ち出してしまい、後からトラブルになるケースが後を絶ちません。
この記事をとおして、家具や家電を上手く分けるポイントを一緒に確認していきましょう。
今回は、離婚したら家具や家電はどうなるのか説明したうえで、具体的な分け方や上手く分けるポイントを解説していきます。
具体的には、以下の流れで解説していきます。
この記事を読めば、離婚するときの家具や家電の分け方についてよくわかるはずです。
目次
1章 離婚すると家具や家電はどうなる?
離婚をすると、財産分与によって夫婦の共有財産が分けられることになります。
家具や家電等の動産も例外ではなく、共有財産にあたるときは財産分与の対象となります。
財産分与の割合は原則として2分の1であり、平等に分け合うことが予定されています。
ただし、特殊な才能によって高収入な場合や、浪費癖がある場合には分与の割合が修正されることもあるので注意が必要です。
2章 離婚で家具や家電が財産分与の対象とならないケース2つ
家具や家電も財産分与の対象となりますが、例外的に財産分与の対象から外れることがあります。
財産分与の対象にならないことは、その主張をする側が立証しなければならず、大切な家具や家電を守るためには例外ケースを押さえておくことが大切です。
具体的には、離婚で家具や家電が財産分与の対象とならないケースは以下の2つです。
ケース2:特有財産に該当する
それでは、順番に説明していきます。
2-1 ケース1:家具や家電の経済的価値が高くない
離婚で家具や家電が財産分与の対象とならないケース1つ目は、家具や家電の経済的価値が高くない場合です。
家具や家電の経済的価値が低い場合、1つ1つ協議していては大きな手間となります。
財産分与の円滑な進行を図るため、細かな家具や家電は財産分与ではなく夫婦の話し合いで分けられることが多いです。
ただし、経済的価値が高くないケースは実際上の不都合を回避するものにすぎず、夫婦で合意できなければ財産分与で分けられることになるため注意が必要です。
2-2 ケース2:特有財産に該当する
離婚で家具や家電が財産分与の対象とならないケース2つ目は、特有財産に該当する場合です。
特有財産とは、財産分与の対象にならない財産をいいます。例えば、独身時代から有していた場合や、親から相続した又は贈与を受けた家具や家電が特有財産にあたります。
ただし、親が結婚生活のために贈与した物のように、共同生活で使うことが予定されている物については共有財産として扱われることがあります。
3章 離婚における家具や家電の分け方3つ
家具や家電は、双方が納得できるように分けることが理想です。
そのため、円満に離婚するためにも、夫婦で話し合う際には家具や家電の分け方を押さえておくことが大切です。
具体的には、離婚における家具や家電の分け方は以下の3つです。
分け方2:売却・現金化して分ける
分け方3:一方が取得し、もう一方に代償金を支払う
それでは、順番に説明していきます。
3-1 分け方1:話し合い
離婚における家具や家電の分け方1つ目は、話し合いによって分ける方法です。
話し合いは、その言葉のとおり夫婦が話し合いで家具や家電をどちらが取得するか決める方法です。
実際に話し合う場合は、分け合う家具や家電を事前にリスト化して漏れのないようにしておくといいでしょう。なぜなら、後から家具や家電の存在が明らかになると、トラブルになるおそれがあるためです。
3-2 分け方2:売却・現金化して分ける
離婚における家具や家電の分け方2つ目は、売却・現金化して分ける方法です。
この方法では、家具や家電を売却して得た現金を分けることになります。
夫婦の話し合いでどちらが取得するか決まらない場合や、夫婦のいずれもが不要な場合に用いられることが多いです。
3-3 分け方3:一方が取得し、もう一方に代償金を支払う
離婚における家具や家電の分け方3つ目は、一方が取得し、もう一方に代償金を支払う方法です。
経済的価値の高い物などについては、公平性を維持するために取得の代償金を支払うことがあります。
例えば、時価200万円の家具を取得することになった場合、2分の1である100万円を代償金として支払うことになります。
他方で、経済的価値が高くない場合は、一方が取得しても代償金は不要とされることが多いです。
4章 離婚で家具や家電を上手く分けるポイント3つ
離婚で家具や家電を分ける場合、話し合いが中心となるためトラブルになることもあります。
しかし、事前に重要なポイントを押さえておくことで、トラブルを予防することができます。
具体的には、離婚で家具や家電を上手く分けるポイントは以下の3つです。
ポイント2:勝手に持ち出さない/処分しない
ポイント3:合意内容を書面にする
それでは、順番に説明していきます。
4-1 ポイント1:見積もり(査定)は個別に行う
離婚で家具や家電を上手く分けるポイント1つ目は、見積もりは個別に行うことです。
なぜなら、双方が納得できるよう個々の財産の価値を明らかにしておくことが望ましいためです。
円滑に家具や家電を分けるためにも、事前に個別の見積もりをしておくといいでしょう。
4-2 ポイント2:勝手に持ち出さない/処分しない
離婚で家具や家電を上手く分けるポイント2つ目は、勝手に持ち出さない/処分しないことです。
独身時代から所有していた家具や家電などは、自分の物であるため勝手に持ち出してしまう方もいます。
しかし、家具や家電が特有財産にあたるかは微妙なケースも多く、勝手な判断で持ち出してしまうと夫婦間の対立を深刻化させるおそれがあります。
そのため、家具や家電を持ち出すのは、夫婦間の話し合いを経てから行うのが賢明です。
4-3 ポイント3:合意内容を書面にする
離婚で家具や家電を上手く分けるポイント3つ目は、合意内容を書面にすることです。
なぜなら、話し合いで家具や家電の分け方を決めても、口約束だけでは後から争われてしまうことがあるためです。
そのため、家具や家電を分ける場合には、どのように分けたのか具体的な金額等と共に書面に残しておくといいでしょう。
5章 離婚する際の家具や家電に関するよくある質問3つ
Q1.勝手に持ち出されたら取り返すことはできますか?
A.勝手に持ち出された家具や家電は、取り返せる場合があります。
なぜなら、夫婦は互いに助け合わなければならず、持ち出した者にとって必要のない物については引渡しを求めることができる場合があるためです。そのため、引渡しを求める場合には、その家具や家電に生活上の必要性が認められるかによって決まることになります。
Q2.引っ越しや搬出の費用はどちらが負担することになりますか?
A.引っ越しや搬出費用をどちらが負担するかは、状況によって異なります。
なぜなら、夫婦間の公平性を維持する必要があるためです。具体的には、①引っ越しは引っ越す本人が、②家電や家具の搬出は取得する者の負担とすることが原則とされています。ただし、引っ越しを要求されて仕方なく引っ越す場合には要求者が負担する場合があるほか、夫婦間で異なる合意をすることも可能です。
Q3.勝手に持ち出しても生活費を請求できますか?
A.勝手に家具や家電を持ち出した場合でも、生活費を請求することは可能です。
なぜなら、家具や家電の取得と生活費の請求は別個の問題であるためです。ただし、家具や家電の持ち出しは夫婦間の対立を深刻化させ離婚交渉が難航するおそれがあるため、できる限り話し合いを経てから持ち出すことが賢明です。
6章 財産分与請求を含む離婚の相談はリバティ・ベル法律事務所にお任せ
財産分与請求を含む離婚の相談は、是非、リバティ・ベル法律事務所にお任せください。
財産分与請求については、財産調査のノウハウ、経験が獲得金額に大きな影響を与える分野です。
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7章 まとめ
以上のとおり、今回は、離婚したら家具や家電はどうなるのか説明したうえで、具体的な分け方や上手く分けるポイントを解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
・離婚をすると、財産分与によって夫婦の共有財産が分けられることになります。
・離婚で家具や家電が財産分与の対象とならないケースは以下の2つです。
ケース1:家具や家電の経済的価値が高くない
ケース2:特有財産に該当する
・離婚における家具や家電の分け方は以下の3つです。
分け方1:話し合い
分け方2:売却・現金化して分ける
分け方3:一方が取得し、もう一方に代償金を支払う
・離婚で家具や家電を上手く分けるポイントは以下の3つです。
ポイント1:見積もりは個別に行う
ポイント2:勝手に持ち出さない/処分しない
ポイント3:合意内容を書面にする
・離婚する際の家具や家電に関するよくある質問は以下の3つです。
Q1.勝手に持ち出された家具や家電は、取り返せる場合があります。
Q2.引っ越しや搬出費用をどちらが負担するかは、状況によって異なります。
Q3.勝手に家具や家電を持ち出した場合でも、生活費を請求することは可能です。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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