不貞行為(不倫)を会社に報告することは、違法なのではないか疑問に感じていませんか?
会社に報告されたら仕事にも影響が及びそうで不安ですよね。
結論としては、不貞行為を会社に報告する行為は、原則として、違法となります。
不貞行為を会社に報告することは、不倫をした側の名誉を著しく低下させるおそれがあるためです。
刑法上の名誉棄損罪(刑法230条1項)が成立する可能性がありますし、民事上は不法行為となり損害賠償請求の対象となります。
しかし、不貞行為の被害者は感情的になっていることが通常であり、民事上・刑事上どのような評価を受けるかということを十分に調査せずに行動を起こすことも珍しくありません。
このような場合には、あなたは自分自身の名誉を守るためには、適切に対処をしていく必要があります。
実は、被害者の中には、会社に対して不貞行為を報告するなどと申し向けてくる方が多くいます。
このような場合に、最悪の事態を避けることができるかどうかは、あなたの行動が大きく影響してくるのです。
この記事で、不貞行為を会社へ報告すると脅された場合に、どのように自分の名誉を守ればいいのかを一緒に確認していきましょう。
今回は、不貞行為の会社への報告の問題点や対処法を解説していきます。
具体的には、以下の流れで解説していきます。
この記事を読めば、不貞行為を会社に報告すると言われた場合に、どのように対応すればいいかがよくわかるはずです。
目次
1章 不貞行為の会社への報告は違法|民事・刑事における名誉棄損に該当する
不貞行為を会社に報告することは、違法となる可能性があります。
会社への報告は、不倫した側の名誉を不当に害するためです。
民事であれば不法行為に、刑事であれば名誉棄損罪などにあたることになるでしょう。
具体的には、以下の表をご参照ください。
そのため、不貞行為を会社に報告するのは、民事上も刑事上も違法となる可能性のある行為といえます。
2章 不貞行為が会社に報告された場合に生じる4つのリスク
不貞行為を会社に報告された場合、あなたの会社における立場にも影響が及んでしまいます。
ここでは、不貞行為が会社に報告された場合に生じるリスクを4つご紹介します。
リスク2:人事評価に影響するおそれ
リスク3:辞職
リスク4:解雇
それでは各リスクについて順番に説明していきます。
2-1 リスク1:会社からの信用を失う
不貞行為が会社に報告された場合のリスク1つ目は、会社からの信用を失うことです。
不倫をした場合、会社のあなたに対する信用が失われてしまうかもしれません。
不倫は、将来を約束し合ったパートナーを裏切る行為です。
人の内面は行動と密接に関連しているので、不倫からあなたの性格を評価されてしまいます。
そのため、会社から、裏切られてしまうのではないかという疑念があなたに向けられてしまうのです。
2-2 リスク2:人事評価に影響するおそれ
不貞行為が会社に報告された場合のリスク2つ目は、人事評価に影響するおそれがあることです。
会社に不貞行為を報告されると、会社からの信用だけでなくあなたの業務に対する評価にも影響してきます。
例えば、同期は昇格したのに自分だけ昇格させてもらえなかったということもあるでしょう。
また、不貞相手が部下である場合などには、役職を降格されてしまうこともあります。
せっかく立てたキャリアプランも、不倫によって崩れてしまう可能性があるのです。
降格等による賃金減額については、以下の記事で詳しく解説しています。
2-3 リスク3:辞職
不貞行為が会社に報告された場合のリスク3つ目は、辞職に追い込まれてしまうことです。
不貞行為を会社に報告されると、その情報は社内に知れ渡ることでしょう。
そうすると、あなたの周りにいる人からそっけない態度をされたり、最悪の場合社内いじめに発展するかもしれません。
最終的には、会社に居場所がなくなってしまい、辞職を選ばざるを得ない状況になってしまうのです。
2-4 リスク4:解雇
不貞行為が会社に報告された場合のリスク4つ目は、解雇されてしまうことです。
不貞行為が会社に報告された場合に、解雇されてしまうことがあります。
業務への支障や取引先との信頼関係維持などを考慮するためです。
そのため、懲戒処分としての解雇は、企業秩序維持の観点からのみ許され、私生活上の不倫は対象とならないでしょう。
しかし、以下の場合には懲戒処分としての解雇の対象となることがあります。
・取引関係者との不倫
・顧客との不倫
不倫と解雇の関係については、以下の記事で詳しく解説しています。
3章 名誉棄損を避けたい!会社への不貞行為の報告を予防する方法2つ
あなたの行動によって会社への報告を予防できることがあります。
ここでは、会社への不貞行為の報告を予防する方法を2つご紹介します。
方法2:弁護士に相談する
それでは各方法について順番に説明していきます。
3-1 方法1:真摯に謝罪の意思を伝える
会社への不貞行為の報告を予防する方法の1つ目は、真摯に謝罪の意思を伝えることです。
不貞行為を会社に報告することは、違法にもなりうる非常に危険な行為です。
しかし、不倫が発覚した直後は特に被害者が感情的になりやすく、会社に報告すると申し向けてくる方もいるでしょう。
被害者の感情の暴走を鎮めるには、あなたの真摯な謝罪が必要なのです。
謝罪の方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
3-2 方法2:弁護士に相談する
会社への不貞行為の報告を予防する方法の2つ目は、弁護士に相談することです。
話し合いが困難な場合など、被害者に直接謝罪しに行くことが不適切な場合があります。
そのような場合でも、弁護士は不貞行為を会社に報告することを予防できます。
弁護士は第三者なので、不倫当事者の場合と比べて被害者も冷静になりやすいのです。
例えば、弁護士に依頼すると、被害者に不貞行為をバラさないよう警告してもらうことができるでしょう。
そのため、会社への報告を予防したい場合には、弁護士に相談することをおすすめします。
最高の弁護士を選ぶポイントについては以下の記事で詳しく解説しています。
4章 会社に不貞行為を報告されてしまったらすぐに弁護士と相談
会社に不貞行為を報告されてしまった場合、すぐに弁護士と相談することをおすすめします。
すでに会社に報告された場合、他にも不貞行為をバラされないとはいえません。
不貞行為を知らされる範囲が拡大するおそれが残っているのです。
例えば、親族や友人に知らされてしまうこともあるでしょう。
そのため、報告への対処の検討も含めて、今後の方針を弁護士と相談することが望ましいといえます。
5章 被害者による報告以外に会社に不貞行為(不倫)が発覚する原因3つ
被害者が会社に報告する以外にも、些細なことで不貞行為は周りの人に気づかれてしまいます。
ここでは、会社に不貞行為が発覚する原因をご紹介します。
原因2:同僚などに不倫現場を見られてしまう
原因3:SNSへの投稿からバレてしまう
それでは各原因について順番に説明していきます。
5-1 原因1:不倫相手にバラされてしまう
会社に不貞行為が発覚する原因の1つ目は、不倫相手にバラされてしまうことです。
一緒に不倫をしていた相手が、会社に不貞行為をバラすことは通常考えられないと思います。
しかし、不倫当事者に上下関係がある場合には状況が変わってくるのです。
例えば、不倫がバレそうになったらあなたに誘われたと証言することもあるでしょう。
保身のために先んじてバラさないとは言い切れないのです。
そのため、不倫当事者間に上下関係がある場合には、不倫相手が会社に不貞行為を報告してしまうことがあります。
5-2 原因2:同僚などに不倫現場を目撃されてしまう
会社に不貞行為が発覚する原因の2つ目は、同僚などに不倫現場を目撃されてしまうことです。
同じ会社に通う同僚の場合、生活圏が近いということもあるでしょう。
不倫相手とデートしているところを同僚に目撃されてしまうこともあるのです。
例えば、バレないように隣町のホテルに入ろうとしていたところを、偶然同僚に目撃されてしまうと会社内で噂になってしまうかもしれません。
そのため、同僚などに不倫現場を目撃されると、会社に不貞行為が発覚する原因となってしまうでしょう。
5-3 原因3:SNSへの投稿からバレてしまう
会社に不貞行為が発覚する原因の3つ目は、SNSへの投稿からバレてしまうことです。
SNSは本名で利用している人の方が少なく、匿名性のある状態なのでバレないと思う方もいるかもしれません。
しかし、匿名だからといって油断してはいけません。
SNS上に不倫に関する投稿をしていると、不倫がバレてしまうことがあります。
例えば、twitterでは現在の位置情報を参照して、おすすめユーザーとして表示する機能があります。
アカウントを知られていないと思っていても、表示されたことをきっかけにバレてしまうこともあるのです。
6章 慰謝料の減額交渉はリバティ・ベル法律事務所にお任せ
慰謝料の減額交渉については、是非、リバティ・ベル法律事務所にお任せください。
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7章 まとめ
今回は、不貞行為を会社に報告することついて解説しました。
この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。
・不貞行為の会社への報告は違法|民事・刑事における名誉棄損に該当する
・不貞行為が会社に報告された場合に生じるリスクは以下の4つです。
リスク1:会社からの信用を失う
リスク2:人事評価に影響するおそれ
リスク3:辞職
リスク4:解雇
・名誉棄損を避けたい!会社への不貞行為の報告を予防する方法は以下の2つです。
方法1:真摯に謝罪の意思を伝える
方法2:弁護士に相談する
・会社に不貞行為を報告されてしまったらすぐに弁護士と相談することをおすすめします。
・会社に不貞行為(不倫)が発覚する原因は以下の3つです。
原因1:不倫相手にバラされてしまう
原因2:同僚などに不倫現場を目撃されてしまう
原因3:SNSへの投稿からバレてしまう
この記事が、不貞行為を会社に報告することは違法なのか知りたいと悩んでいる方の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。
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