離婚した方がいい夫婦の特徴7つ!簡単なチェックリストと対処法3つ

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弁護士 籾山 善臣

リバティ・ベル法律事務所|神奈川県弁護士会所属
取扱分野は、浮気・不倫問題、離婚問題、労働問題等。
【連載・執筆等】幻冬舎ゴールドオンライン、ちょこ弁|ちょこっと弁護士Q&A他
【取材実績】東京新聞2022年6月5日朝刊、毎日新聞 2023年8月1日朝刊、週刊女性2024年9月10日号、区民ニュース2023年8月21日

離婚した方がいい夫婦の特徴7つ!簡単なチェックリストと対処法3つ

離婚した方がいい夫婦なのか悩んでいませんか

夫婦生活が上手くいかないと離婚すべきなのか迷いますよね。

夫婦が離婚する理由は様々であり、一般的に離婚原因として最も多いのは「性格の不一致」だとされています

※出典:裁判所‐令和4年度司法統計年報(家事編)

しかし、離婚した方がいいとされる夫婦には共通する特徴があります。

離婚した方がいいとされる夫婦の特徴について、簡単なチェックリストにまとめると以下の5つになります。

☑本当に離婚したいか
☑配偶者と話し合いが可能か
☑DVを受けていないか
☑離婚後の生活面に不安はないか
☑子どもに悪影響はないか

チェックリストを通じて離婚した方がいいと感じたら、具体的な行動に移していく必要があります。

なぜなら、適正な条件で離婚するためには、早い段階から対処していくことが重要になるためです

実は、別居したために財産調査が困難となり、本来分与されるべき財産について財産分与を受けられず、不利な条件で離婚してしまうケースが後を絶たないのです

この記事をとおして、離婚前に対処しておくべきことについても知っていただければと思います。

今回は、離婚した方がいい夫婦の特徴について説明したうえで、離婚前の対処法について解説していきます。

具体的には、以下の流れで解説していきます。

この記事を読めば、本当に離婚した方がいいのかよくわかるはずです。


目次

1章 一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因6つ

夫婦が離婚する原因は様々ですが、特定の原因を理由にしていることが多いです

一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因は以下の6つです。

原因1:性格が合わない
原因2:精神的・身体的暴力(DV)
原因3:浮気・不倫
原因4:浪費癖・生活費を渡さない
原因5:セックスレス
原因6:親族との折り合いが悪い

令和4年度における離婚を申立てる動機とその件数は以下のようになっています。


※出典:裁判所‐令和4年度司法統計年報(家事編)

それでは各原因について順番に説明していきます。

1-1 原因1:性格が合わない

一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因1つ目は、性格が合わないことです

なぜなら、性格が合わなければ結婚生活がストレスとなってしまうためです。

例えば、価値観や金銭感覚の違いなど、些細な違いから性格が合わないと感じることもあります。

こうした夫婦の感覚のズレも包括して性格の不一致とされるため、離婚原因として最も多くなってしまっているのです

1-2 原因2:精神的・身体的暴力(DV)

一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因2つ目は、精神的・身体的暴力です

なぜなら、精神的・身体的暴力がある場合、信頼関係を構築することが困難であり夫婦関係が破綻しやすいためです

実際、暴力は性格の不一致に次いで申立件数が多い動機であり、離婚しやすい原因といえます。

精神的・身体的暴力は、「DV」や「モラハラ」と表現されることが多く、次の6つの種類があります。

DVの種類

1-3 原因3:浮気・不倫

一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因3つ目は、浮気・不倫です

不倫とは、配偶者以外の異性と肉体関係を持つことをいいます。

そのため、不倫は配偶者の信頼を裏切ることになり、信頼関係が崩壊してしまい再構築が難しいのです。

1-4 原因4:浪費癖・生活費を渡さない

一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因4つ目は、浪費癖・生活費を渡さないことです

なぜなら、夫婦は助け合うはずなのに、浪費癖によって生活水準を維持できず経済的に困窮してしまうためです

浪費癖は生活費まで費消することがあり「生活費を渡せない」「借金を強要する」ことにも繋がるため、経済的DVとしての側面も有しています。

また、浪費すると生活費も渡せなくなるため、状況次第では悪意の遺棄として法律上の離婚事由にあたることもあります。

1-5 原因5:セックスレス

一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因5つ目は、セックスレスです

セックスレスとは、法律上に明確な定義はないものの、配偶者と性交渉のない期間が1か月を超える場合をいうとされています。

性交渉を理由もなく拒否され続けると不満が蓄積されるため、離婚原因となりやすいのです。

1-5 原因6:親族との折り合いが悪い

一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因6つ目は、親族との折り合いが悪いことです

結婚後に配偶者の親族と上手くいかないというケースは少なくありません。

配偶者の親族との仲は、多くの場合は配偶者の配慮を通じて上手く距離感を調整するものです。

しかし、「配偶者に不満を言いづらい」「配偶者が配慮してくれない」といったことから、親族との付き合いがストレスに感じてしまうこともあります

そのため、親族との折り合いが悪いことは離婚原因となりやすいのです。


2章 離婚した方がいい夫婦の特徴7つ

離婚原因は夫婦によって異なりますが、離婚した方がいい夫婦には共通する特徴があります

例えば、離婚した方がいい夫婦の特徴は以下の7つです。

特徴1:コミュニケーションが欠如している
特徴2:価値観の違いが深刻
特徴3:DVやモラハラがある
特徴4:金銭面に問題がある
特徴5:浮気・不倫を繰り返す
特徴6:夫婦喧嘩が多い
特徴7:子どもに悪影響がある

離婚したほうがいい夫婦の特徴7つ

それでは各特徴について順番に説明していきます。

2-1 特徴1:コミュニケーションが欠如している

離婚した方がいい夫婦の特徴1つ目は、コミュニケーションが欠如していることです

なぜなら、夫婦関係は信頼を基礎として成り立っており、コミュニケーションがなければ信頼関係も薄れていくためです

小さな誤解やすれ違いが生まれても、理解する機会もないまま不満が積み重なり、やがて夫婦関係が破綻してしまうのです。

そのため、コミュニケーションの欠如は離婚した方がいい夫婦の特徴にあたります。

2-2 特徴2:価値観の違いが深刻

離婚した方がいい夫婦の特徴2つ目は、価値観の違いが深刻であることです

多様性が重視される現代では、配偶者と完全に価値観が一致することは珍しいです。

しかし、価値観の違いが大きすぎると、一緒に生活していること自体にストレスを感じることもあります

例えば、子育てであれば習い事や受験等をどこまで拘るのかといった点に価値観の違いが表れやすいでしょう。

そのため、価値観の違いが深刻なことは離婚した方がいい夫婦の特徴にあたります。

2-3 特徴3:DVやモラハラがある

離婚した方がいい夫婦の特徴3つ目は、DVやモラハラがあることです

なぜなら、DVやモラハラが長年続くと深刻なダメージが残ることもあるためです

例えば、怪我などの傷害だけでなくPTSDのような心的外傷を負うこともあります。

そのため、DVやモラハラがあることは離婚した方がいい夫婦の特徴にあたります。

2-4 特徴4:金銭面に問題がある

離婚した方がいい夫婦の特徴4つ目は、金銭面に問題があることです

なぜなら、夫婦が婚姻中に得た財産は共有財産となり、共有財産を費消することで信頼関係が崩壊してしまうためです

例えば、給料を全てギャンブルに費やしたり、高価なブランド品を無断で買い込んでいると、収入に見合った生活水準を維持するのは難しいでしょう。

そのため、金銭面に問題があることは離婚した方がいい夫婦の特徴にあたります。

2-5 特徴5:浮気・不倫を繰り返す

離婚した方がいい夫婦の特徴5つ目は、浮気・不倫を繰り返すことです

なぜなら、不倫が繰り返されることによって崩壊した信頼関係を再構築することが難しくなるためです

実際、裁判例では1回だけの不倫で裁判離婚を認めたケースは少なく、1回だけでは修復可能性ありと判断されることがあります。

そのため、浮気・不倫を繰り返していることは、離婚した方がいい夫婦の特徴にあたります。

2-6 特徴6:夫婦喧嘩が多い

離婚した方がいい夫婦の特徴4つ目は、夫婦喧嘩が多いことです

夫婦喧嘩が続くと、信頼関係にも影響し結婚生活にストレスを感じるようになってしまいます。

ストレスが蓄積されると、雑談のような日常会話でも喧嘩に発展しやすくなり夫婦関係が破綻しやすくなるのです

そのため、夫婦喧嘩が多いことは離婚した方がいい夫婦の特徴にあたります。

2-7 特徴7:子どもに悪影響がある

離婚した方がいい夫婦の特徴7つ目は、子どもに悪影響があることです

なぜなら、結婚生活が子どもに悪影響を与えている場合、子どもの将来にも大きな影響を及ぼすことがあるためです

例えば、暴言を吐いたり兄弟間で差別するなど、子どもを精神的に追い詰めるとうつ病を患ってしまうこともあります。

そのため、結婚生活が子どもに悪影響を及ぼしていることは、離婚した方がいい夫婦の特徴にあたります。


3章 離婚した方がいい夫婦のチェックリスト5つ

離婚した方がいい夫婦の特徴に当てはまるとしても、生活していくには事前に確認しておくべき事項があります

離婚した方がいい夫婦のチェックリストは以下のとおりです。

☑本当に離婚したいか
☑配偶者と話し合いが可能か
☑DVを受けていないか
☑離婚後の生活面に不安はないか
☑子どもに悪影響はないか

それでは各チェック項目について説明していきます。

3-1 チェックリスト1:本当に離婚したいか

離婚した方がいい夫婦のチェックリスト1つ目は、本当に離婚したいかです

離婚では夫婦の意思が最も重要であり、離婚したいと感じたときはその意思が尊重されるべきです。

しかし、離婚した相手と再婚するケースは非常に少ないため、離婚すれば配偶者との縁は切れてしまいます

そのため、離婚した方がいいと感じたら、まずは本当に離婚したいのか自分の気持ちを整理してみるといいでしょう。

3-2 チェックリスト2:配偶者と話し合いが可能か

離婚した方がいい夫婦のチェックリスト2つ目は、配偶者と話し合いが可能かどうかです

なぜなら、話し合いができれば夫婦関係を修復できる可能性があるためです。

しかし、配偶者との話し合いができなければ夫婦関係の修復も難しくなります

例えば、離婚という単語を出すだけで暴力を振るわれてしまう場合には、夫婦関係の修復は不可能でしょう。

そのため、離婚した方がいいと感じたら、配偶者との話し合いを通じて夫婦関係の修復が可能なのか確認しましょう。

3-3 チェックリスト3:DVを受けていないか

離婚した方がいい夫婦のチェックリスト3つ目は、DVを受けていないかです

DVを受けている場合、DVを受け続けると心身ともに疲弊してしまうため離婚を検討した方がいいでしょう。

特に、身体的DVのあるケースではエスカレートしやすい傾向があるため、被害が深刻化する前に行動することが重要です

DV被害のある離婚調停・裁判では、待ち伏せや尾行等ができないよう被害者の安全に配慮してなされるため安心して臨むことができます。

3-4 チェックリスト4:離婚後の生活面に不安はないか

離婚した方がいい夫婦のチェックリスト4つ目は、離婚後の生活面に不安はないかです

離婚後も同居する夫婦は少ないため、少なくとも住居と生活費は確保しておく必要があります。

1人暮らしの月平均支出額は16万円程度とされており、ある程度の収入がある方は離婚しても生活していけるでしょう。

しかし、配偶者の収入に依存していた方は、無計画に離婚すると生活が困窮するおそれがあります

そのため、離婚した後も生活していけるのか、十分な収入が確保できるのかといった点を確認しておくといいでしょう。

3-5 チェックリスト5:子どもに悪影響はないか

離婚した方がいい夫婦のチェックリスト5つ目は、子どもに悪影響はないかです

子どもがいる場合、両親が揃っていないと可哀想などの理由から、子どものために離婚を諦めてしまう方も少なくありません。

確かに、円満な夫婦であれば結婚生活を続けることで子どもは健全に育つでしょう。

しかし、「夫婦喧嘩が絶えない」「子どもへの暴力がある」といったケースでは、結婚生活を続けることがかえって子どもに悪影響を与えることがあります

そのため、離婚した方がいいと感じた場合、子どもの利益のためには結婚生活を続けることと離婚することのどちらが良いのか検討しておくといいでしょう。


4章 離婚した方がいい夫婦の対処法3つ

離婚で後悔しないためには、事前の対処が重要となります

離婚した方がいい夫婦の対処法は以下の3つです。

対処法1:別居する
対処法2:離婚に備えて準備する
対処法3:弁護士に離婚交渉を依頼する

離婚したほうがいい夫婦の対処法3つ

それでは各対処法について順番に説明していきます。

4-1 対処法1:別居する

離婚した方がいい夫婦の対処法1つ目は、別居することです

離婚前の別居の法的意味として以下の2つがあります。

離婚前の別居

特に、婚姻費用は離婚するまでの生活費を確保するものですが、義務者からすれば大きな負担となるため支払を拒否されることもあります

この場合、別居の開始に併せて婚姻費用の分担調停を申し立てることになります。

なぜなら、婚姻費用の支払は調停を申し立てた月から開始されるためです。

そのため、離婚した方がいいと感じたら、なるべく早い段階から別居を開始して婚姻費用の分担調停を申し立てることが重要です

4-2 対処法2:離婚に備えて準備する

離婚した方がいい夫婦の対処法2つ目は、離婚に備えて準備することです

離婚前に準備しておくべき事項として以下の7つがあります。

・離婚できるかの確認(離婚事由があるか)
・離婚後の住居と生活費の確保
・財産分与のための財産調査
・婚姻費用の請求
・慰謝料を請求できるかの確認
・年金の分割請求

特に、財産調査については別居後の調査は困難であるため、別居前からどんな財産があるのか調査しておくといいでしょう

財産調査の具体的方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

4-3 対処法3:弁護士に離婚交渉を依頼する

離婚した方がいい夫婦の対処法3つ目は、弁護士に離婚交渉を依頼することです

離婚においては財産分与が特に重要であり、離婚後の生活にも直結してきます。

なぜなら、財産分与は夫婦の共有財産を分け合うものであり、婚姻期間が長い程その財産も多くなるためです

離婚後の生活のためにも、財産分与を含めた離婚の条件は適正なものにしておかなければいけません。

しかし、財産分与の知識や経験が乏しいと、不利な条件で離婚してしまい後悔することもあります

例えば、財産分与の2分の1ルールを知らず7:3の割合で財産分与することは、不利な条件での離婚といえるでしょう。

離婚に強い弁護士であれば財産分与に精通しているだけでなく、弁護士会照会によって適切な財産調査を行うことができます。

そのため、離婚した方がいいと感じたら弁護士に離婚交渉を依頼するといいでしょう。


5章 財産分与請求を含む離婚の相談はリバティ・ベル法律事務所にお任せ

財産分与請求を含む離婚の相談は、是非、リバティ・ベル法律事務所にお任せください

離婚については、財産調査のノウハウ、経験が獲得金額に大きな影響を与える分野です。

リバティ・ベル法律事務所は、離婚問題に注力しており、財産分与請求等について圧倒的な知識とノウハウを持っています。

少数精鋭でご依頼を受けた一つ一つの案件について、離婚問題に強い弁護士が丁寧に向き合っているところが弊所の強みです

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6章 まとめ

今回は、離婚した方がいい夫婦の特徴について説明したうえで、離婚前の対処法について解説しました。

この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。

まとめ

・一般的に離婚した方がいい夫婦とされる原因は以下の6つです。
原因1:性格が合わない
原因2:精神的・身体的暴力(DV)
原因3:浮気・不倫
原因4:浪費癖・生活費を渡さない
原因5:セックスレス
原因6:親族との折り合いが悪い

・離婚した方がいい夫婦の特徴は以下の7つです。
特徴1:コミュニケーションが欠如している
特徴2:価値観の違いが深刻
特徴3:DVやモラハラがある
特徴4:金銭面に問題がある
特徴5:浮気・不倫を繰り返す
特徴6:夫婦喧嘩が多い
特徴7:子どもに悪影響がある

・離婚した方がいい夫婦のチェックリストを簡単にまとめると以下の5つです。
☑本当に離婚したいか
☑配偶者と話し合いが可能か
☑DVを受けていないか
☑離婚後の生活面に不安はないか
☑子どもに悪影響はないか

・離婚した方がいい夫婦の対処法は以下の3つです。
対処法1:別居する
対処法2:離婚に備えて準備する
対処法3:弁護士に離婚交渉を依頼する

この記事が離婚した方がいいのか悩んでいる方の助けになれば幸いです。

以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。

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